フワッティー

クイーン・オブ・ダイヤモンドのフワッティーのレビュー・感想・評価

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突然細かくカットを多用する、長尺のブラックジャックシーン。冒頭のプレイヤーが来ないために暇そうにテーブルに立っている映像とは裏腹に、「忙しい日」が展開されるが、一切のドラマ性がない。というのも、カジノに付随する「射幸心」や「勝敗」といったイメージは全くなく、ディーラーとして淡々と無関心にトランプを配る「労働」が、ただ映される。

主人公の女性の名は「フィルダウス」、アラビア語で「楽園」を意味する。冒頭2分で終わった彼女の1日は、叔父の介護に勤しむ日は、忙しく働く日は、きれいな景色を見に行く日は、華やかな結婚式に行った日は、楽園だったか否か。フィルダウスは車を捕まえ、颯爽とスクリーンから退場する。
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