MoviePANDA

タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3DリマスターのMoviePANDAのレビュー・感想・評価

5.0
『 風の詩を聴かせて🐎 』

25年振りにスクリーンで観る「タイタニック」。当時ホラーとアクションばっかで興味の無かったボク。そんなボクがこの映画を劇場で観た理由、それは好きな女性(ひと)から誘われたからでした。

シネコンの無い時代。天井は低く、劇場内は今よりグッと狭かった思い出。今回改めて映画館でこの映画を観てその頃の思い出が甦りました。

今回の上映前、スクリーンに向かう若い女性2人。「タイタニックを映画館で観れる世界線って!」と興奮している様子。また、ボクよりも年上のお一人様男性や、ママと小学生位の親子連れの姿も。ほぼ満席の館内。クライマックスあたりでは泣いている方もかなりいらした様に思います。

名作たる所以。
それは今更語るまでもないと思います。
観た人それぞれにあるはずの“また観たくなる”理由。それは後半のスペクタクルでもいいし、最高にカッコいいレオ様やロマンスの面でもいいと思います。

ただ、これだけ多くの人の心を掴む理由のひとつとして「徹頭徹尾モブキャラをしっかり描いている事」が挙げられると思います。これは言い換えれば、映画の中に出てくるすべての人を映画の中でしっかり生かす(活かす)という事。その点、初見時には憎しみの対象に映った母親や婚約者にも同情の視点がある。また、劇中一度しか映る事が無い人にも想起される“それまで”の人生。その人の心に寄り添う時、頬を伝う涙。改めて、監督が完成にかけた凄まじい執念と鎮魂を感じました。

一切無駄の無い3時間超は言わずもがな!時空を超え生まれ変わった世紀の大傑作は、更に感動を増して心に突き刺さる!まるで自分がローズに転生しジャックを見上げているかの様な錯覚に陥るあの場面を体験出来ただけでも一見の価値アリだと思いました!
MoviePANDA

MoviePANDA