ぽん

パスト ライブス/再会のぽんのネタバレレビュー・内容・結末

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

月曜日、定時に上がって仕事帰りに観るのにぴったりな映画だった。

主人公が作家であるという設定もあってか、言葉が大切にされている映画。
一つ一つのセリフから、言語が世界を文節することを強く意識させられる。

主人公が韓国にいたのは12歳までで、韓国語を喋る機会は母と話す時のみ。そのためか彼女がはなく韓国後は語彙がやや幼稚でシンプル。ヘソンといる時の彼女はアメリカで英語を使って文章を書いている時の彼女よりも、ずっと純粋で子どもに見える。
この設定が、ヘソンが主人公に何度も『君は12歳のままだ』言ったり、主人公が『12歳の私はあなたの中に存在する。あそこに置いてきたの』的なことを言うシーンと連動し、ヘソンの中の主人公は時間の壁を越えられないのだと言うことを辛いほど感じた。

こういう経験、あるよね〜辛いよね〜最後主人公がヘソンがウーバーに乗るところを見届けてから家に帰って泣くシーン、非常に共感するものがあって胸が締め付けられた。

他の方も書いているが、『ケンカはもちろんする。恋愛は一つの鉢にふたつの木を植えるようなものだもの』『君が韓国語で寝言を言う時、僕には絶対に理解できない世界が君の中にあるということが感じられて怖い』というセリフのシーンが心に残った。

今月の映画は豊作だなぁ〜!!ありがとうございます!
ぽん

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