このレビューはネタバレを含みます
過去の出来事がこうだったら…という願望は誰にでもある。でも世界が進むのは早すぎて、すぐにどうしようもなくなってしまう。そんなことを改めて思い出させてくれる映画だと思う。だけどそれに絶望的に語るわけでもなく、過去に囚われてしまっている部分を認めつつ優しく描いていると感じた。
『エターナルサンシャイン』が途中で会話に登場するが、過去改変(できたらいいなぁも含む)ものであることを示唆する意味もあると思う。それと同時に『エターナル〜』の結末、「どうしようもない部分を認めて生きていく」というテーマが共通しているからあえてわかるように引用しているんだろうなあと思った。等身大な個人に寄り添った、温かい作品だった。