美しくも容赦のない非情の大地を往くうちに、若い牧師の不寛容さや傲慢さ、脆弱性を併せ持つパーソナリティが否応なく露呈していく。
自然の中で生き物の死骸が時の経過とともに骨を晒していく姿にそれが重なるにつれて、観ているこちらの視点も次第に共感や思い入れを離れて俯瞰に移っていく感じ。それは同時に、人間を助け守る神ではなく、起ることの全てを透徹した眼差しでただ見ている神の視線に同調していくことでもある。その厳しさたるや。神の在り方というのはその土地の自然とリンクするものだなと実感⋯。映画館からの帰り道、緑の山肌に桜の煙る景色がひときわ目に優しく感じられた⋯
共感出来ない主人公がひたすら自然に削られながら旅する映画が観たい時（あるよね ?）にぴったりの作品でした✧︎
犬とイーダちゃんがかわいかった
