ゴッドランド／GODLANDのShiroのネタバレレビュー・内容・結末

「最後はみんな土に還る」

アイスランドの映画は初めてで新鮮でした。ポスターが美しく、これは観たい！と思って映画館で鑑賞。デンマークとアイスランドの関係について無知で、よくわからない部分もあったけれど、主人公の傲慢すぎる態度が、当時のデンマークのアイスランドに対する考えを象徴しているのかも。生きるのが嫌になってしまうくらいの極寒、冷たさ。噴火音と共に真っ赤なマグマが流れ出す土地の壮絶さ。圧倒的な自然を前にすると、その自然こそ神だと思いますが、征服しようとするのがキリスト教なのでしょうか。このような傲慢な余所者である布教者は、実際に居たのかもしれません。終始、煩わしさを感じる主人公でした。アイスランドの人々にとって、とっても大事な馬の死体と共に、大地に還っていくことになったルーカス。ある意味ほっとする終わり方でした。ルーカスはこの土地に必要のない人ですからね。
どんなに身勝手で傲慢な人間でも、最期は土に還れるのが、救いであり、それが、GODLANDなのだなと思いました。