HAYATO

コヴェナント/約束の救出のHAYATOのレビュー・感想・評価

コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)
4.4
2024年73本目
『コードネーム U.N.C.L.E.』や『アラジン』、『シャーロック・ホームズ』シリーズなど、数々のエンタメ映画を手がけてきたガイ・リッチーが、キャリア初の社会派ドラマに挑んだ作品
2018年のアフガニスタン。タリバンの武器や爆弾の隠し場所を探す部隊を率いる米軍曹長・ジョン・キンリーは、優秀なアフガン人通訳・アーメッドを雇う。キンリーの部隊は、タリバンの爆発物製造工場を突き止めるが、大量の兵を送り込まれ、キンリーとアーメッド以外は全員殺されてしまう。キンリーも瀕死の重傷を負うが、隠れていたアーメッドの決死の行動によって救出され、アメリカで待つ家族のもとへ無事帰還を果たす。しかし、アーメッドの渡米が叶わないばかりか、自分を助けたためにタリバンに狙われ、行方不明になっていることを知ったキンリーは、彼を救うため再びアフガニスタンへ向かう。
「アフガニスタン問題とアフガン人通訳についてのドキュメンタリー」を見たガイ・リッチー監督が、その驚愕のエピソードを基にフィクションとして完成させた。
主人公・キンリーを『プリズナーズ』のジェイク・ギレンホール、通訳・アーメッドを『ゲーム・オブ・スローンズ』のダール・サリムが演じ、共演に『ザ・ボーイズ』のアントニー・スター、『トレイン・スポッティング』のジョニー・リー・ミラー、『ローン・サバイバー』のアレクサンダー・ルドウィグ、『クルエラ』のエミリー・ビーチャムなどが名を連ねた。
本日鑑賞した3本の中で1番好き!
ジェイク・ギレンホールが出演しているというだけで期待値が上がっちゃうけど、そんな高らかな期待を悠に超えてくる感動と胸熱。
登場した瞬間から只者ではない雰囲気漂うアーメッド。タリバン兵が迫ってくる危険を顧みずに、持ち前の機転と戦闘能力を発揮しながら瀕死状態のキンリー救出を成功させる。そして今度はアーメッドが窮地に陥り、それを知ったキンリーが単身アフガニスタンへ向かう。
彼らの間に芽生えた関係は「友情」を超越したものに見え、恩義を尽くすキンリーに感銘を受ける一方、「米国への亡命」という約束が果たされずに数多くの通訳がアフガニスタンに取り残されてしまった現実にやるせない思いを抱く。
息をもつかせぬ銃撃戦は迫力とスリル満点であり、容赦なき戦場で共闘する2人の姿に心を揺さぶられる。
社会派と言ってもエンタメ的に十分楽しめる内容になっているのが良い。
最高のタイミングで参上したホームランダーの最後のセリフに痺れた。
お得意のジャンルに限らず、ディズニー映画を撮っても、シリアスで硬派な映画を撮っても、ものの見事に虜にされてしまうガイ・リッチー監督には流石の一言。
HAYATO

HAYATO