PMSもパニック障害も僕にとっては非常に身近でありながら自分自身は未体験の少し遠い存在。それをリアルかつ丁寧に追体験させてくれる本作は、それだけでまず存在意義が大きく、観る価値がある1本だと思う。
加えて少しづつ変化する主人公二人の関係性と微妙な距離感、恋愛を手段としないそれぞれの乗り越え方が本当に愛おしい。抑制の効いた静かな映画だけど、撮りなおしの難しいフィルム撮影でありながら天候や演技、構図など画面の隅々にまで見所がちりばめられた素晴らしい作品でした。
PMSや発作などの直接的な描写があり、そこに不安がある人は心の準備をした方がいいかも。むしろ今まで自分のメンタルや健康面に不安や疑いを感じたことのない人にこそ観てほしい映画です。
映画の天才試写会にて
試写会で観た映画には点数をつけない自分ルールなのがもったいない作品でした。
