このレビューはネタバレを含みます
2023年の今見たら「ラノベでよくある話」で終わりますが、時代背景を考えると、これ、凄い作品です。
2001年公開の映画で、監督は押井守。
それで、この頃サービスしていたMMORPGはウルティマオンラインくらい。
MMORPG最初期に公開された映画です。
なので、世間一般的にVRMMOという発想はなかったと思います。
電脳世界にダイブして・・・という発想で映像化できたのは攻殻機動隊を監督した押井監督だったからかなと思います。
※マトリックスの公開は1999年で2年前ですが、”マトリックスを見てVRMMO”の作品を作るのは他の監督では無理だったと思います。
そういう意味で、2001年に「VRMMOの映像作品」を公開したことが先見の明があるというか想像力が凄いと思いました。
それで映画の内容。
発想はいいと思いますが、作品内の主要単語はゲーム”ウィザードリィ”をパクッていますし、敵や装備は銃やヘリ、戦車などミリタリーになっています。
まったくファンタジーでないのは資金不足もあるかもしれませんが、監督の趣味(たしか、戦車などが好きだったはず)な気がします。
とはいえ、椅子に寝そべってヘルメット型のコネクターを被ってVRへダイブするシーンは、リアルな映像で貴重だと思いました。
また、武器は銃器で敵はヘリや戦車ですが、VR内の進行は一般的なMMOチックなので、何となくイメージできます。
面白いか?・・・と言われると、人を選ぶかもしれません。
最近は「VRMMO」への関心が高まっている印象があるので、一度見ておくのもいいかもしれません。
私はDVDも持っていますし好きな作品です(だから、★4)
しかし、VR内はミリタリーかつ演出で暗めの映像が続くので、一般的には★2~3くらいの評価かなという印象でした。
※個人的に”うーん”なシーン。
元仲間の男から情報提供してもらうのに食事をおごるシーンがあるのですが、二度目の食事シーンで執拗に”物を食べる”部分が強調されたシーン(口元のアップ)となりちょっと気持ち悪かったです。