台詞ですべてを説明しすぎないのは良いと思う。ただ映像からの情報では読み取れない要素も少なくないため解像度低め。本来ならハラハラするはずのストーリーなのに感情移入が難しい。真相が明らかになったあとも掘り下げが少ないため浅く感じてしまう。政治を絡めたサスペンス劇ということもあり、説得力に欠けるのが何とも惜しい。犯人については子どもを巻き込んでしまった時点でフォローのしようがない。この人にはきっと何かあるのだろうと察するキャスティング。お顔が綺麗すぎて刑事に見えない山崎育三郎さん。慣れたマイクの持ち方から滲み出るアイドルのオーラ。良作になる可能性がいくらでもある作品だった気がするだけに、もったいないと感じる一本だった。
