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SISU/シス 不死身の男のminyamのレビュー・感想・評価

SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)
3.8
ヤバすぎるジョン・ウィックだった!
復讐も大義ももはや関係ない。
守るものは金(GOLD)!
金は大事だけど戦い方は無我の境地に入ったように敵を倒しまくる主人公が凄い!
女性たちが立ち上がるさまはマッドマックスのようでもあり。
いやー凄い映画を見てしまった。

そういえば今作が作られたフィンランドでは、昔ジャンプで連載されてた『銀河 流れ星銀』のアニメがテレビ放映されるや大人気となり、今では大人も子供も誰もが知っている国民的アニメとなってるんだそうで、翻訳されたコミックスは、書店の他キオスクなどにも並んでいるとか。

以前その話を知ったときは、漫画の舞台(日本の東北)が北欧の厳しい冬の気候風土と似ていることが共感されている理由かな?と思っていたけど、この映画を見たらそれだけじゃない気がしてきた。

例えば『銀』のアニメ第一回では、巨大で獰猛な殺人熊を手負いにした猟師が吹雪の中、空腹で弱った自分の犬(後の主人公である銀の親犬)に精をつけさせるため、自分自身の足を切り落とし、その肉を嫌がる犬の口にねじ込み無理矢理食べさせようとする壮絶なシーンがありまして。
人喰い熊を倒すという猟師と熊犬の執念はその犬の子である銀に引き継がれるのです

そんな『流れ星銀』と『SISU』は、敵を倒すことと生への執念が凄まじいということで通じるものを感じたし、ナチスやソビエトからの侵略で悲惨な歴史を持つ国で、逞しく成長していく銀の物語が幅広く受け入れられているということが興味深い。

監督も流れ星銀のファンでした、とかだったら嬉しいですねー
(子犬時代の銀のような?可愛いワンちゃんも出てくるし☺️)
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