るるばー

碁盤斬りのるるばーのレビュー・感想・評価

碁盤斬り(2024年製作の映画)
4.8
おもしろかった!

元が落語なんですよね。落語ならではの人情味、人間の滑稽さをこんなにスリリングで手に汗握る映画に仕立てるなんて。さすが白石監督… 落語だけにオチのオチ具合も抜群。しびれました。日本の伝統話芸すごい。コンテンツとしての完成度の高さと底知れぬパワーを感じました。

俳優陣もすばらしい。格之進の草彅剛さん。静謐な佇まい、静かな怒り、集中力、殺陣の切れ味、どれをとってもさすがとしか。清原果耶さんの清らかさ、凜とした強さもすごくよかった。國村さんも斎藤さんも市村さんも中川さんも音尾さんも奥野さんも小泉さんもどなたもすばらしかった。

映像も美しいんですよね。江戸の生き生きとした町人の暮らし、荒涼としたススキ、行燈に照らされた闇、美しいシーンが心に残ります。

碁を打つシーンもどれもすばらしかったな… 碁盤に人となりというか生き様が映し出されるのですね。囲碁素人でも楽しめましたが、囲碁をやっている方だとさらに楽しめるのでしょうね。
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