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ネクスト・ゴール・ウィンズのmuのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

スポ根ではなく、スポーツを題材にしたヒューマンドラマ。アメリカンサモアとサモア独立国の違いも、サモアのW杯予選大敗も知らず、面白そうという理由で鑑賞。話の基本線はスポーツものだが、ポリネシア特有?のおおらかさが加わった、笑いあり涙ありのいい映画だった。

トーマス・ロンゲンが米領サモアを監督していたのは、まだギリギリガラケーだった2011年。なのにDiorのCMでも使われていたSiaの”Chandelier”(2014年リリース)が運転中に流れているが、今作では気にしない。どこが実話でどこが脚色かわからないが、冒頭で「ちょっと盛ってる」と言われるのでこの辺りはご愛嬌。

アマチュアだけど志が高く、嫌われていると思っていたのに監督を信じている選手と、彼らの努力を知ってるから会長の言葉で過去の重荷から解き放たれて歩み出す監督。弱小チームに指導者がついて勝利を、とよくある話なのに、この物語には特有の温かさがある。負ける時も一緒。サッカーを楽しめ。常にポジティブに、幸せであれ。

ストーリーが重くないのに大切なことを教えてくれるし、なにより鑑賞後の満足感、幸福感が心地よい。幸せな気持ちを分けてもらいたい時に。
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