りょう

キングダム エクソダス〈脱出〉のりょうのレビュー・感想・評価

3.2
 ⅠとⅡは、個性的な登場人物の連鎖的な展開が面白い群像劇でした。
 25年ぶりの完結編で、前作からのつながりはありますが、さすがにラース・フォン・トリアー監督の作風も変化していて、この物語を完結させるクリエイターとして相応しくなかったのかもしれません。
 前作以上に登場人物が奇人・変人ばかりで、会話もほとんどかみ合わず、病院の日常的な風景に潜むスピリチュアルな要素とかコメディタッチの演出が減退しています。ほとんどシュールな映像ばかりが展開するので、脚本が破綻しかけている印象すらあります。終盤の展開にもかなり無理が感じられました。
 この物語を理解できる素養がないからか、319分の長尺に見合った映像体験が得られず、とても残念です。
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