一言で言うとファンタジー。
日本にはあんなに粋でかっこいい掃除夫はいない。
きれいなトイレをさらにピカピカにするなんてあり得ない。
公衆トイレはクソとゲロと尿カスで塗れているのが普通。
ベンダース監督の日本愛はわかるが、よく描きすぎ。
この映画を観て「やっぱり日本スゴイ」と思うのは浅すぎる。
カセットで聴く曲もいちいちセンスがいい。
朝日のシーンで「朝日のあたる家」、
昼下がりに「サニーアフターヌーン」
姪っ子を車に乗せて「ブラウンアイドガール」。
おまけに金延幸子「青い魚」ときた。
徹底的にアナログな生活をしているが、
なぜそんな生活をしているのか、一切語られない。
結局何を言いたかったのかわからない映画だが、
映像は美しかった。