かつてのスローライフムービーを彷彿させます。セリフが皆無で空気で感じる情緒、何より役所広司だから成り立つ作品です。同じような毎日、変化のない毎日を望みながらも、小さなエピソードが彼の人間性を見せてくれます。ルーチンワーク中の小さな微笑が素敵です。
どうしてこの作品が魅力的かの説明は難しいです。もちろん共感できる部分も多いのですが、やはり雰囲気としか言いようがありません。かつてのカセットテープ、今はSpotify、でも曲は不変、同じくあまり変わらないのは大相撲、しかしなぜに阿武咲？そして彼の過去っていったい？父親との確執？でもそれを知りたい欲求も起こらないくらい雰囲気に酔える作品でした。
