本作は公開前から楽しみにしていたのに、しばらく劇場へ行けてなくて、もう劇場では観られないかと思った。ふぅ…間に合って良かった!
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
自宅から転落して死亡した夫。
夫を殺害した疑いで起訴された妻。
死の真相を知っているとされる息子。
夫の死を巡る裁判。
法廷で明らかになる事実と秘密。
物的証拠と状況証拠、そして証言。
夫が執筆用に録っておいた音声テープに残った、夫の死の前日の激しい夫婦喧嘩。
おそらく多くの家庭にもあるようなことが、ひとりの人間の死と結び付けられて、クローズアップされる。
夫婦の力関係
夫の嫉妬
妻の秘密
わたしは法廷でひとり晒し者になるサンドラが気の毒だと思った。差し込まれる仲睦まじかったころの写真の数々が、消えてしまった夫婦の愛を浮き彫りにするようで悲しい。
法廷における印象操作の恐ろしさ。
それぞれの思惑がうごめく。
それでもサンドラが突き落とした可能性は否定できないのも事実。他殺あるいは自殺もしくは事故。真実は彼女だけが知っている。しかし、重要なのは、弁護士が言うようにそこじゃないのだ。ほんまに重要じゃないんか?とも思うけど。作品的には…ね。
最終的に判決につながる証言をした息子ダニエル。裁判を傍聴し通して、11歳の彼は彼なりに両親が不仲になった責任を感じたのかな…とも思える。
とはいえ、
彼にも真相は分からないのだ。
こうやってレビューしながら思い出していくと、改めて興味深い作品だったなと思う。意味深なところがいっぱいあった気がするし。
いつかもう一度鑑賞して、
ゆっくり咀嚼したい作品だ。