ポスターも素敵だし、映像、音楽、衣装、美術など、どれもが美しく、激渋な作品だった。
監督の美意識とこだわりが
見てとれた。
物語は時系列を行ったり来たりで、少し複雑ではあったが、最終的にそういうことか…と腑に落ちた。とはいえ、すべてを理解することは出来なかったけど。
英国のスパイ映画の傑作『裏切りのサーカス』や韓国の『新しき世界』を彷彿とさせる作品であった。
上海に暗躍するスパイ
そのスパイたちの静かなる戦い
熾烈を極める欺き合い
なんといっても衣装が素敵で、丁寧に仕立てられた上質なスーツは男たちの品格をグッと上げ、匂い立つような色気にクラクラしっぱなし。
トニー・レオンとワン・イーボーが対峙するアクションは見応えたっぷり。双方、切れ味鋭い死闘を繰り広げる。韓国映画にも勝るとも劣らない。しかも美しい。
しかしながら、ラストシーンは蛇足だったかな。種明かしがなくても、ひとつ前のシーンで読み取れたから。
あれがなければ、
あと0.3加点だったな…残念。