Jellyfish

Dear Pyongyang ディア・ピョンヤンのJellyfishのレビュー・感想・評価

3.0
朝鮮総連大阪支部の幹部であった、監督 ヤン・ヨンヒ の父。その一家の日々をハンディーカムで追った POV ドキュメンタリー。
一昨年劇場で見た同監督の「スープとイデオロギー」WOWOW 放送の抱き合わせ企画で観賞。

記録されるのは 1990 年代から 2000 年代前半。1971年に息子三人を帰国事業で北朝鮮へ送り出し、彼らとその家族のために食料や日用品を送り続ける母。まだ万景峰号で新潟から北朝鮮に入れた時代。年に数回、一家で平壌を訪れ互いの無事を確かめ合う。北朝鮮に入ってからも普通にカメラを回せることが驚き。そして、そこで垣間見れる生活は思ったより豊かで、最近見た「ビヨンド・ユートピア 脱北」で描かれる北朝鮮とは随分と異なる印象。
それは、朝鮮総連幹部の家族という地位によるものなのか、当時はまだ豊かな時代だったということなのか。

ラスト近く、イデオロギーを巡り父と折り合いの悪かった一人娘である監督と、年老いて角が取れてきた父親との、国籍や結婚をめぐる会話が微笑ましい。
次作「愛しきソナ」と合わせ見たい一本。
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