面白かった！
黒沢清作品のような空気感で、特殊な設定だけど特に分かりやすい説明がないことがなんだか気持ち良かった。
やっぱり何より伊勢谷友介の存在感。これが凄かった。
声が良すぎる。この人、こんな声してたっけ？
しかもこの男がやられ役っていうのが変わってて面白い。
主演の若葉竜也もなんか独特な喋り方で、ちょっと抜けてる感じが愛嬌ある。で、それが殺して殺して殺し続けるループで、続けるうちにさぁどうなるか。
監督はこれまでにないループものを作ろうとしていたらしいけど、それは成功していると思う。
でも、誰かが指摘していたけど、アート系とエンタメ系のどちらにも振り切れていないところがある。
そこが味とも言えるし、食い足りないところとも言える。
結構トリッキーな作品で、話の転換ポイントまわりがちょっと力技な感じもしたけど、まぁそこは監督2作目ゆえのワイルドさってことで。
次の監督作も観てみたい。
あ、劇伴、カッコ良かったけど、もうちょっと掴みどころのなく音数が少ないものの方が良かった気がする。
淡々として不穏な画面なのに、凝ったエレクトロニカみたいな曲でさらに不穏さを煽るのがトゥーマッチに感じた。
