タカ

哀れなるものたちのタカのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
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なっっさけないマーク・ラファロが1番哀れでシアター内で時々笑いが起きていた

「バービー」のようなフェミニズム的説教を含んだアドベンチャーものでもあり、最近観た「市子」みたいなファムファタールものでもあった

アドベンチャーものとしては、ゴッドの手元から離れた瞬間モノクロから文字通り世界が色づくが、その色合いやデザインが独創的で魅力的だった、額縁に入れて飾りたい

ファムファタール要素としては、図らずも自称している年齢よりも実際は上(精神年齢は何ならもっと上)であるが故に男を惹きつける大人な「市子」と、胎児の脳を成人女性に植え付けた故に無邪気さで男を惹きつける幼い「ベラ」で真逆の印象を受けた

この手の映画で出てくるマッドサイエンシストは生まれつきサイコパスだったみたいな先天的なタイプが多いのに、ゴッドは自らも実験台として幼少期を過ごしたことが多大に影響している後天的なタイプなのがまた珍しかった

エンドロールでおそらく劇中のセットであろう男性器を模した窓や裸婦像などが出てきて、小道具からこの映画全体に漂うセクシュアルな雰囲気を醸成していたのかと最後まで気づきが絶えない映画でした
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