ルークシュポール

哀れなるものたちのルークシュポールのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

海がきれいだな

マーサやトワネットが印象的だが、リスボンの歌い手や「街に踊りに行かない?」と誘う女性も見終わると印象に残っていた

娼館での性交は金銭と対価としてのサービス、という面で、不定形の感情/慣習がベースで力の不均衡が生じやすい夫婦や恋人関係よりもある種の対等性が保証されているのかもと思った(客はその気になれば簡単に踏みにじれるだろうけど、作中では全員守っていた)
客がみな去り際にMerciと言うのが耳に残る 礼節や敬意の一種みたい

結局元の身体の持ち主ヴィクトリアがどんな人物でなぜ川に身投げしたか明確な答えはなかったが(夫に抑圧された被害者であるだけでなく使用人を虐待する加害者の側面も示唆?)、ベラとして生きる今となっては、細部はさほど重要ではないだろう

ベラの成長がメインだが、マックスとゴッドウィン博士もベラを育て送り出したことで成長したのではないか
自身の生い立ちを隠してたことを責められて「ごめんなさい」と謝れたから、ベラはマックスを認めたのかなと

衣装デザイナーがインタビューで「19世紀と現代のファッションを融合させた」と言っていたが、様々な場面でベラのみミニスカートを履き足を露出していたのが良かったな

二人目の移植人間フェリシティがどう成長してゆくのか 彼女にも良き冒険がありますようにと願う