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哀れなるものたちのnoaのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
5.0
・ファンタジーとリアリティのちょうど真ん中の世界、離れすぎてもいないし近すぎもしない別世界な感じ、そういう点ではバービー味がある(話の流れも似ているが、こちらははっきりとした二元論に基づいた話ではなくて、ベラの成長物語を通しているので型みたいなものから外れている気がする)

・別世界を覗き込んでいるようなカメラワーク、広角レンズでの顔の歪ませ(大きく見える)、悲しさ/孤独を増幅させる異様なロングショットなど、カメラワーク良すぎ

・衣装が凄すぎる、頭クラクラするくらい、フェミニンでマスキュリンで豪華本当に素敵すぎた

・セックスをした瞬間にモノクロの世界に色が付くの面白すぎる最高ーーー

・エマストーンの演技最高すぎ、マークラファローの演技も最高すぎ

・最高コメディ、滑稽すぎてセックスシーンに対して違和感を抱く隙もない、おかしいし...

・セックスシーンが多すぎるって話題だったけど、不必要に「エロく」撮られている感じはなかった。ベラが性に関する関心が強いという設定ではあったからそれを表現するために必要だったとは思うけど、ちょっと多いな、とは感じた、プロデューサーとしてエマストーンも加わったとの話だったので彼女自身がcomfortableな状況で撮影したからもあるのだと思う

・セックスが大好きな女、という設定はmale-gazeであるかもしれないが、全く問題はないと思った、なんならサイコーという気持ち.....セックスはエロい表象をされていないし、ベラはセックスを楽しんでいて、そんな自分を恥じていないので....

・長い...が面白い、途中まだおわんないの?と思ったけど(結婚式のとこ)伏線回収には必要だったとは思う、その一回以外はずっと楽しめた

・Jerskinの音楽サイコーぴったりすぎ

・この映画がexploitativeかempoweringかについて、どっちもだと思う...女性は人生において搾取されてしまう瞬間は悲しいけどやってくる...ベラが女性である以上exploitativeである必要があったのだと思う.... だから面白く感じるのでは

・フェミニズム映画という形容詞について近頃考えていて、安易にフェミニズム映画だというのはどうだろうか...と悩んでいるが、フェミニストとして生きる自分に重なったことは間違いないのよ.......
noa

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