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哀れなるものたちのモのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.0
良識とか倫理観が成長過程の興味と本能で、迷わず食べる、不味かったら吐き出す、気に入ったら繰り返し食べる、寝たい人と寝る、お金を手に入れる、タトゥー彫る、って行動のみで世界とぶつかり稽古していくベラ観てるのずっと不安だけど、すべての出来事を「はい経験経験」って粛々と処理・検証して新しく自分の思考を作りあげていくのがタフすぎた。

そもそも「成長過程」である理由がマッドネスなんだけども。

分かりやすい弱者に対峙したときだけ感情が乱れて「お金で解決だ!」ってなるのはピュアで短絡的な幼さだし、人と環境は良い方へ進化させられる、っていう強烈な信念でもあって、その理想主義に対して放たれる「希望が砕かれても現実主義は残る。真実で身を守れ」っていう皮肉屋の一言に一番共感した。

遊びで連れ出したはずなのに結局ベラに恋をして嫉妬が芽生えてやることなすこと裏目に出て余計なことばっかりして雪のパリで「ワーー!」って叫んでるあの人がまったく憎めない... かわいい。最後どこ行ってしまったん
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