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シチリア・サマーのkazeのネタバレレビュー・内容・結末

シチリア・サマー(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます






以下、観てない人は絶対よまないでください!見る前におのれで全てをぶち壊すぞ!
乱文です!広告も予告編もなにもみず、完全無知でいきましたわ 






まだなにも思考や感情を拾えず、ことばにできない
気持ち的に、観るのがキツい(人も多いであろう。わたしはみたの後悔したほどしんどかった。生半可ではなく底の底からしんどい。死にたくなった。)空気感が続き、幾度となく、絶望でスッキリ(してないことがスッキリという構成で)と終わるかと思いきや、
その積み重ねでどうにかなるわけではなく
本当にスッキリ終わってしまう 
終わってしまう、、、、、、、、終わらないといけなかったのか、そんなはずはない、、、、、、、。
鬱映画とか愛の話とか神話とか人生訓とかではなく、本当に終わってしまった。幕を閉じる、その事実をそのまま話にしたのだとしたら
愛、、、傷の痛みではなく愛の味だけが強く口の中に残るような、
言葉にするとあまりにも多くをとりこぼしすぎる、という形が上手くできすぎている、映画、
後味と感覚的なものだけが残った。その残る風味の質の良さと奥の深さだけが作り手の芸術性、言いたいこと、作風、みたいなまとめ方かも、と、おもいました。
終わりまで(終わり方の気配、本当にやりたいであろう体幹を感覚的に薄々感づくまで)
事実と行動と展開の羅列が、わりと訓戒めいててつまらないなと思ってしまったのですが(わたしはアートというか感覚派すぎるのもダメだし、訓戒は本当に嫌いなので、、、、、、)
いまだに何が起こってどう仕掛けられていたかにきづけないのですが、
情緒や事実の面のはなしだけではなく、人生が辛いという気持ち心底にさせられた、それこそが
彼らが全身全霊を持って、ああ、そうしたのね(≒そうなったのね)という終わり方、事実としては一方的な刃を向けられたのだけれど、
ふたりがあのとき生きた愛の色味は、エンドロールの音楽、として選びとられていたのかとおもうと
事実ではなく秘め事として見ると、成し遂げられているけど、
現実の事実と見ると、ああなので、、、、そこが、、、、もう脳で考えるとグチャグチャに、、、、

こうして自分で乱文を書いてみただけでも、
なんとなく思考として整理され内面化されてしまう気がするのが残念です。
かんじたままに飲まれ、包まれ、毎回ずっと取り乱した感覚のままでいるのが正解なんでしょうにね、、、、、。
客観視や、社会的に考えることや、ifをついつい考えて自分の中で訓戒にしようと言葉をまとめそうになるのも良くない。
しかしどうにかしないと、ふつうに生きていると取りこぼすものが多すぎる、脳でいちどシャッターを切りメモに取らないと無かったことにしてしまいそうなのが怖くて
こうして感想に起こしてしまいました。
他のひとと感想を交わし、対話するのも楽しいし大切なのですが、
対話なんてしたくない、とてもできないよ、という性質の受け取り方をすることができる映画は大切にしたいので、
大切にできるようにしようとおもいました。
自分を生きている、、、、まだ固まらないし、人に見せたりましてや対峙したり守ったりしてあげられるほど結晶化できてはいませんが、私自身が自分自身として観ることができた、優しく美しく包まれ、試され、ここまで生きてきた生き甲斐を感じた映画でした。この気持ちを的確にあらわすような気になってしまう、強さのある言葉を得しまうと、その切れ味だけが諸刃の剣となって、きっと誰かを傷つけてしまうのだと思います。
ああ、花火ね、そうよね、、、、、、、


泣きすぎて目が完全に終わり、あやうく有楽町から帰れないところでした。

以下、理性的な追記
・花火をあげる土台のフェチなので、うれしかったです。花火師の話斬新。花火がよかった。
・トトがいなかったらきつかった。髪色おもしろすぎる
・現実は千代田区の冬なので、向こうの世界はシチリアの夏過ぎて混乱した。
・終わりを見てからおもいかえすと全て(全部だよ)が伏線に見えてキツい。夏の夜のお祭りの花火だもんな。散るんだよ、、
エンディングの無人の町の死相もすごい。エモいや悲しいや苦しみはいきてる人のものであり、死とは無 感。
・君の名前、、、にくらべ食べ物が美味しそうではない。砂はいってない?
・巻き毛のエンジェル、二人が別人と気づくまで時間かかった。(ごめんなさい)
・パンツがぬの薄くてひやひやする
・じつは、俳優の恋愛シーンにひきこまれたかというと普通。
理性的に考えて、監督の、事件へのまなざしと今の時代に公開されたのがみどころであって、恋愛のアドレナリンで手数があるというよりは、社会のつくる重さとひとりの人間の軽さの差、血肉と生命をもって生きているのにそれが許されないような仕組みが既にできてしまっている絶望、
その削られる感覚が、彼が必死に生きた心の繊細かつ臆病な様が子細に描ききられているため、観ている側としてはそちらを全身全霊で過敏に感じさせられすぎて、
痛みもこわばりもなく、柔らかく鮮やかで暖かい、恋愛という人間の尊厳のと生命力の温泉みたいなものに浸からされて、
やっと生きられる最低限まで癒せる、
みたいな感じなので、
温泉旅行(=恋愛映画)という感じではない。
身ぐるみ剥がされて凍死寸前からの、露天風呂、はいったとたん、、、、、ヒートショックで死ぬ。 てきのを、疑似体験させられた。
二人が天使なんじゃなくて、あのシチリアが地獄なんだよね。
見終わってからはじめて予告編みたら、
まじであれが全てで、ただ疑似体験の解像度が高かった。
・映画好きのための映画館、大手と違って、予告編がゾワゾワしてこわくていやだ(ごめんなさい)

追追記
事件調べました。犯人説に浮上した人物を知ってつらくなった
うせやろ あ、そいや伏線あったな、、、、 でもな、、、、てきな、、、、なんとも、、、、、、、。

地獄過ぎてあれだけど近々もう一回みたい
かなり尖った映画でした。
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