このレビューはネタバレを含みます
ゲイが不幸を背負わされたり死んだりする物語ばかりだった頃を経て、海外でも日本でも多様なキャラクターが描かれるようになった昨今に、実話ベースのこの作品が投入された意味を鑑賞後に噛みしめた。事件の起こった1980年なんて最近じゃないか、とショックを受けながら思い出した新木場での殺人事件は2000年で、もっと最近の話だったのかとさらにショックを受けた。
アイデンティティの揺れる時期に、落ち着かない環境の中でそれでも心の向く方へ進もうとしたから、彼らは眩しく映るのだろう。