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名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊のA8のレビュー・感想・評価

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ドキッっとするホラーもあり、、。

誰もが知る名探偵ポアロの劇場最新作。舞台は最近いろいろな作品で目にする“ベネチア”であり、ベネチア特有の街景色がこの作品のテーマの一つである“人間の仕業か、それとも亡霊なのか、、”にとてもマッチしていて最初から世界観に引き込まれた。

超常現象などからは程遠い位置にいるポアロ、“信じる”だなんてそんな気持ちさらさら
ないのであったが、理解不能な現象を目の当たりにし、心が揺らぐ姿が絶対が脅かされているというところは印象的であった。

あまりというかほぼ初めてポアロシリーズ作を観たが、最初からわかってたんじゃないの、、?と思うほどに怒涛の犯人を突き止めと追い込みがさすがポアロというか、もうちょっと泳がせても、、とかなんちゃって思った。

犯人を明かして、その理由に歪んだ愛があったのだが、この屋敷に取り残された人たちそれぞれ兄弟愛、親子愛、、それぞれが存在感を示しておりさらに気持ち揺さぶる作品になっていった。

自分の心奥底にある使命というか、正直な気持ちをだますことなどポアロでさえできないんだなと、、夢ややりたいこと愛する人は誰でも出会うはず、そこに正直になりたいとさらに思った。引退を示したが、最後のポアロの姿のようにやはり彼の居場所はそこなのだと。

表面のストーリー的には新鮮さは特には感じられないが、面白い。それは皮肉と愛の残酷さが見え隠れしており、最後に怒涛の如くそれが見え始める。そして、“超常現象”というのは過度に認めることも、もちろん否定することもできない、だからこその亡霊や幽霊、、なんだろうなと思った。

ミシェルヨーの出番は思ったよりかなり少ない。
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