100%ファンに向けられてつくられているドキュメント。
映画製作にかかるタランティーノの姿勢というのが、演者・スタッフそれぞれの視点から語られます。
これを観ると、今まで抱いていたタランティーノへの印象。
偉大なる映画オタクという印象から、その印象に加えて映画製作においての非常に真摯な姿勢、尋常じゃないほどの映画愛を持っている人だなという印象を受けました。
タランティーノの作品はすべて観ているけど、それが全部「大傑作‼大好き」と評価しているわけではなく苦手な作品もあるわけだけど、、、
それでも俳優たちが「タランティーノにあんな事やこんな事を言われた」なんて話を聞くと、好きか嫌いかは別にしてその作品に対する見方も変わってきますね。
『ヘイトフルエイト』を70mmで撮影したなんてエピソードは知らなかったし、当時の雰囲気を再現するための異常なまでの取組なんだと思います。
そんなに拘っていてもそれを味わえる環境がないのはすごく心苦しいところではあります。
もともとは、ビデオ屋の店員で、初めて撮った作品が評価されて軌道に乗っていくという夢のある話。
その反面、タランティーノに憧れて俺も映画監督になれると夢砕かれていったタランティーノフォロワーたちが沢山居るんだろうと思うと、罪深い存在だなとも思います。
映画製作に関する貴重な裏話も聞けるし、ワインスタインとの決別ともとれるこの映画。
監督作以外、『トゥルーロマンス』などの話も聞け満足のいく内容でした。