たか

ザ・クリエイター/創造者のたかのレビュー・感想・評価

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)
4.0
 AIと戦争になる作品は数多くありますが、この作品には「AIと人間は同じ」と言うコンセプトがあると思います。そもそもロボット三原則にはロボットを奴隷として扱う前提がありますが、ニューアジアのAIは人間と対等に暮らしていました。それに対して、欧米が価値観をアジアに強要する姿勢やアジアの描き方は、時代が変わってもそのままです。映画のクオリティはこれだけ進化しているのに、それを作る人間は何も変わらないのは皮肉なものです。
 ストーリーはちょっとまわりくどい感じもありますが、斬新な描写や、妄想できる材料が色々あって楽しめました。前述のアジアの描き方で、AIのチベット仏教僧や不可解な日本語の看板など、突っ込み所も多いのですが、そこは寛容に楽しめました。ただ結果的に社会情勢が何も変わっておらず、特級AIのアルフィーが完全に覚醒する前に終わってしまったので、これは続編があるだろうと期待しています。ギャレス・エドワーズ監督も覚醒したアルフィーと社会の変化を描きたいでしょ?
たか

たか