このレビューはネタバレを含みます
まず最初に、AIを撲滅するか、AIと共存するかの2択を迫られてどちらを選ぶか、の選択で揺れて起こっている戦争であって、予告で流れているような人間vsAIの争いのような説明は内容と全然意味合いが違うんじゃないかなって思います。
予想以上に面白かったです。
人間とAIの違いがもうない、っていうところがかなり印象的で、
アルフィーのAI的な行動で勝利をもたらし、人間的な行動で大切な人を亡くす皮肉がかなりうまくできているなと思いました。
今作の中では、結果的に人間とAIが共存する道が勝ったわけですが、
根本の問題は解決してないんですよね。
だからこの戦いもあくまで多くの争いのうちの一つにすぎず、今後も争いは絶えないのだろうと思います。そこでも人間とAIの違いがもうない（＝人間しかいない今と同じ）というところの皮肉にもなってるんじゃないかな。
途中で見せる、アルフィーの論理的な思考で自分は善人じゃないと言ってましたが、この考え方は最後の笑顔のところに対する伏線で、
大切な人を失ってますが、人間的な部分ではなく、
プログラムされた目的を達成したことで自分の役割を果たしたとみなされて、喜んだ笑顔じゃないかなと感じました。
やたらローグワンのスタッフが制作に関わったことがフィーチャーされてますが、この終わり方を描きたかったんだなぁ・・・ってのが伝わりました。
もっと評価されたほうがよいんじゃないかなって個人的には思いました。
