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ザ・クリエイター/創造者の一人旅のレビュー・感想・評価

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)
4.0
ギャレス・エドワーズ監督作。

英国の俊英ギャレス・エドワーズ監督によるSFアクションスリラーで、AIが高度に発達した近未来を舞台に、人類存亡の鍵を握る少女と元軍人の男の逃避と宿命を描きます。主演はアフリカ系のジョン・デヴィッド・ワシントンで、同監督の『GODZILLA ゴジラ』(2014)にも出演した渡辺謙がメインキャラクターの一人を演じます。

AIがロサンゼルスで核爆発を引き起こしたことを発端に、AIを全面禁止とするアメリカとAIとの共存社会を構築したニューアジア諸国との間で対立が激化している近未来を舞台に、元米国軍人の主人公ジョシュアが、“創造者”の創り出した新兵器のAI少女を連れて、5年前に死んだはずの最愛の妻を探し求めてニューアジア諸国を奔走する姿を描いたSFアクションスリラーとなっています。

日本の特撮や文化に愛着のあるギャレス・エドワーズらしく、随所に日本を感じさせるオリエンタルな光景が異彩を放っていて、直訳過ぎるヘンテコな日本語表記をはじめとして日本の往年の特撮モノやアニメの引用&オマージュが盛り込まれています。『ブレードランナー』(1982)を彷彿させる猥雑な未来都市の情景や、未来的デザインの航空母艦&巨大戦車といった新鋭兵器や記憶再現装置等の多彩なガジェットの登場がSF感満載ですし、アメリカvsニューアジアの戦闘シークエンスやクライマックスの最終攻防では迫力満点のスペクタクルで魅せてくれます。
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