オトメチカ

シン・ちむどんどんのオトメチカのレビュー・感想・評価

シン・ちむどんどん(2023年製作の映画)
4.0
前半は前作『劇場版センキョナンデス』ばりの楽しい選挙レポ。沖縄知事選挙を舞台にした、監督2人の鋭い質問は今回も(質問当てられた候補者が苦い顔するくらいに)冴え渡ってる。楽しい。

映画後半、辺野古基地建設反対運動されてる方たちの「沖縄は日本の植民地」「沖縄には民主主義はない、憲法も機能していない」の言葉にぐうの音も出ない。むかし沖縄本島に旅行に行ったとき、道路沿いにレンタカーのカーナビに全く表示されないところがあって、なにごとかと窓の外を見れば米軍基地だった。表示できない土地をこんなに抱えさせられてる沖縄って何、とその頃から眉間に皺寄せて考えてはいるけれど、今回映画中で「アメリカより日本の方が怖い」という言葉を聞いて、自国を怖がらなきゃいけないってどういう状況だよ、と更に胸が詰まった。人権を無視していい、民意を無視していい、差別状態を許していい、そんな地域を自国内に作ってのうのうとしていられるの絶対おかしい。逼迫した自分たちの状況を訴えるデモを行う人(デモの自由は保障されてるよね)に投げつけられる言葉の汚さったらなかった。ここって民主主義国家じゃなかったっけ?
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