ホリ

ダンサー イン Parisのホリのレビュー・感想・評価

ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)
4.5
『バレエは完璧を求めて、
頑張ることができる。
でも、僕らのダンスは違う。
弱さや恐れを乗せることこそが、
良い表現に繋がる』

自分たちが話す言葉に、
色んな種類・表現があるように、
ダンスの世界も、
それは同じ。

何なら、
同じ日本語を話していても、
通じ合えない人もいる訳だし。

そういった意味で、
ダンス表現の多様性や、
その中における
コミュニケーションが
繊細に切り取られており、
非常に奥深い作品だった。

そして、
登場人物の感情も
0か100ではなく、
グレーのグラデーションで
繊細に描かれていた。

バレエしか
やってこなかった少女が
怪我を現実的に
受け入れたように見える場面…

しかし、
見えない将来への不安から、
発する言葉、リハビリ、ダンスも
揺らぎ続ける弱さが
積み重ねられる。

弱さと向き合った先に、
バレエからヒップホップに
舞台を変えて、
新たな自分を
受け入れる決断を下すため、
ストーリー全体を通して
見応えのある内容だった。
ホリ

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