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月のOGSのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
3.5
石井裕也の新境地。ハードな登場人物を磯村勇人が好演している。
目を背けてきた構造とその世界で生きる人を描いた作品としては「あん」が記憶に新しいが、そこに従事する人間にスポットライトを当てる、もとい当てざるをえない凄惨な事件が起こったことによって、このようなアプローチの作品が生まれてしまった。
職場と社会と家庭を行き来する人間たちにとって、それぞれの境界線、隔たりによってこの世あらざるものを生み出してしまうことがあるのかもしれない。
陽の光を浴びていきる人間も、月明かりを浴びていきる人間も共存していかなければいけないことを常日頃忘れないでいたい。
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