黄金色の麦畑。
馬橇での雪中出征。
列車車窓からの勝利終戦。馬上の松明。
映画としての力強さの中、共犯関係に陥ってしまった母子の悲劇。
母親、ノンナ・モルジュコーワが名演。
神父に「懺悔に来たのか、演説しに来たのか」と言われてしまう母親。
「神父さん、それはなんかおかしいですよ」の訴えが胸を打つ。
戦争をこの側面から描く。
久しぶりに娑婆に出た監禁ミーチャの風体が哀しい。
エンディング「君たち(勇敢に戦った兵士、銃後を守った女、戦争に関わり犠牲になった全ての名もなき市民)のことは忘れない」の歌をバックに再び車窓。今度はなんの変哲もない風景をゆっくり映しながら映画は終わる。
軍当局の指示で上映中止となり、海外へ出すことも禁じられた作品との事。