よどるふ

チャイムのよどるふのレビュー・感想・評価

チャイム(2024年製作の映画)
-
不意に表出する“人の手による人の死”の描き方などは、同監督の『CURE』に近い。死のもたらされ方と伝播のされ方はほとんどそのまま。カーテンの使い方なども既存の黒沢作品に見られる部分だったかな。沿線にあると思しき料理教室の白や銀、灰色が占める冷たい画面。列車の通過と同時にその部屋に差し込む反射光(ちょっと『仮面ライダー龍騎』のことを思い出しながら観てた)。そこの冷たさが印象的なぶん、のちの隔てられた食卓とキッチンにおける寒暖の照明のコントラストが際立っている。そのシーン以降は、反射光も暖かみを感じられるように見えた。
よどるふ

よどるふ