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アントニオ猪木をさがしてのcovのレビュー・感想・評価

アントニオ猪木をさがして(2023年製作の映画)
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深夜、六本木の芋洗坂で猪木を見かけたとき、かけ寄ってビンタしてもらえばよかったと後悔している。でもプライベートを邪魔せずよかったとも思っている。暗闇に赤いマフラーが眩しかった。

猪木がいたからマサ斎藤が好きになった。猪木がいたからムトちゃんのプロレスのファンになった。

猪木ほどの演出家はいないだろうな。猪木が成し遂げたさまざまな偉業は過小評価されていると思うけど、そこも猪木だからなのかな。逆境から這い上がるということ。根源にある怒り。

猪木ほどの詩人はいないだろうな。真っ直ぐで自由。街にさらさらと流れる小さな時間って表現できちゃうんだよ。詩集のなかでは、心の扉が好き。今日はいい天気からのオチ、冷蔵庫の納豆食べちゃってごめんねって笑。サイコー過ぎるわ。

原悦生さん、藤原組長のコメントのほか、マサさん、ブロディー、橋本、山田恵一といった過去映像や写真にいろんなレスラーが映り込んでいるのが感慨深かった。満身創痍になって闘い続けるレスラーたち。プロレス、昨年はムトちゃんの引退試合しか足を運んでいないんだよな。フリーになったオカダカズチカを観に行ってみるか。妄想話を話す姿が微笑ましかったし。

プチドラマはいらんと思ったけど、前半の闘魂ノートの昭和感はよかった。

しかしナレーションが耳ざわり。福山雅治のモノマネかと思うほど色がついていてイヤがらせかと思ったわ。本人かよ笑。
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