Haruyuki

ナポレオンのHaruyukiのレビュー・感想・評価

ナポレオン(2023年製作の映画)
3.9
世界史の復習になった。1700年代末のフランス革命から、1815年ワーテルローの戦いまで。長いというか短いというは、その間に何十万人の命が失われる血みどろの戦い。
レ・ミゼラブルの設定の少し前くらい。ベートーベンと同時代。使われている音楽がモーツアルトから始まって、当時のものが使われているようで、なるほど!という納得感。奏法もピリオド奏法だったような。
ナポレオンの業績を考えると、軍事的な才能は否定しがたいわけで、カリスマだったのだろう。その人間性が、どんなかと考えると、今回の描かれ方はちょっと物足りない。今回描かれたような弱さや偏執性などもあっただろう。しかし、人民に指示されたカリスマと考えると、人を惹きつける不思議な何かも合わせ持っていたのではなかろうか。それが、わからなかった。それがわかる方が怖さも感じるのでは。
それにしても、現代に考えられる架空の虚構世界よりも、歴史上に想定される虚構の方が、その価値観がわかりにくいように思った。どうしてそうなるの?という社会的価値。
Haruyuki

Haruyuki