Haruyukiさんの映画レビュー・感想・評価

Haruyuki

Haruyuki

映画(155)
ドラマ(0)
アニメ(1)

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)

3.9

いつもながら、かもしれないが、猿の目があれだけの演技ができるというのは不思議だ。
猿がしゃべることができ、人間は言葉を失った世界、という設定。「それから何世代か後」というような設定もあったのだが、人間
>>続きを読む

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)

3.7

女(妻)が家で手料理をつくって待っている。男は仕事での使命感にかられて帰宅がおくれる。かえって来ると思いのこもった色とりどりのごちそうがラップされ、女はソファで寝てしまっている。男は優しく上掛けをあて>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

これが、日本の話なら、もっと感動したかと思われる。どの国にも歴史上の困難というか、汚点というか、あるものだと。ドイツのナチだけでなく、スペインの内乱、ソ連にはスターリンの大粛清があり、中国には文化大革>>続きを読む

異人たち(2023年製作の映画)

4.1

家族との別れがファミリーセットなのは、泣かせる。ラストがいまひとつしっくりこなかった。

陰陽師0(2024年製作の映画)

3.8

平安版のディズニー映画と考えれば悪くないかも。それを白組が低予算で仕上げたというのならますます素晴らしい。ただ、日本人がみる平安時代の物語とうけとめるなら、いくつかの違和感は免れなかった。「現代の言葉>>続きを読む

瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.1

行方不明者を探す話ので、ミステリー設定になるのだが、音楽と映像の詩的表現という印象は変わらない。ミツバチやエルスールもそうだったが、登場人物の目が多くを語る映画だと思った。

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.1

時間を隔てて物語という触れ込みだったので、もう少し記憶に踏み込んだ表現があるのかと期待したが、そのあたりは今一つだった。でも、後味は悪くない作品だ。
ちょうど、本屋大賞「成瀬は天下を取りにいく」を読ん
>>続きを読む

青春ジャック止められるか、俺たちを2(2024年製作の映画)

4.2

全共闘世代へのシンパシーが残っていたこの時代。アナログレコードの音が共鳴音をまとっているように、言葉が意味だけでなく、温かい何かをまとっていたようだ。若松監督の発する言葉はとんでもなく過激だ。意味だけ>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.1

犬も含めて、みなみな芸達者で、全編緊迫感があって素晴らしい。のだけれども、冒頭からのインパクトのある謎が、ラストで浄化されることを期待していたのだが、そういうのではなかった。ミステリーと勘違いしてみて>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.2

映画って、どうしても、映画でないと見られない表現、ということで現実と乖離した想像を描くことに向かうのかもしれない。映像化するとどうなるの?という興味で映画館に足を運ぶことも多い。
 久しぶりに、そうい
>>続きを読む

風よ あらしよ 劇場版(2023年製作の映画)

4.0

 辻まことの文章のファンだったので、ダダイスト辻潤とか、伊藤野枝とかには興味をもっていた。本編で幼児期しか出てこない辻まことは「人を取り除けてなお価値のあるものは、作品を取り除けてなおあとに価値の残る>>続きを読む

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

3.8

新選組とか、旅順攻略と旭川第7師団とか、歴史的記号を使用しているのだが、奇想天外なのはいいとして、なにか、はまってこない感じがした。原作読んでないのでわからないけれど、主人公が軍での経験を誇りに思って>>続きを読む

あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。(2023年製作の映画)

3.5

 驚きであった。あちらもこちらも、あまりにもリアリティーを欠いている。一方、公開が結構長く続き、平日昼の入りをみても、それなりに埋まっている。口コミをみると、多くの方が「感動」を表明している。そのギャ>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.2

 さすが、というか、なるほど、と、すがすがしく拝見。
 最近、事情があって、仕事終わりに「スーパー銭湯」に行くことがあるのだけれど、映画をみて、「なじみの銭湯」ならもっといいんだろうなと思う。「銭湯」
>>続きを読む

ウィッシュ(2023年製作の映画)

3.8

吹き替えがおしみたいなので、それを観る。
しまったと思ったのは・・・・王様のセリフも歌も、福山氏があまりにも癖強く、氏の顔が思い浮かんでしまうこと。王様に見えてこなかった。氏が演ずるのは常にフクヤママ
>>続きを読む

(2023年製作の映画)

3.8

ものすごく頑張って作った豪華な映画だとは思ったが、だいたい、予想通り、ということで、今一つ人気も高まらないのかもしれない。
 きれいごとじゃない、地獄のような現実、というのは、確かに一つの真実だと思う
>>続きを読む

劇場版 SPY×FAMILY CODE: White(2023年製作の映画)

4.0

 アニメでは途中からだったので、理解不足で脱落。今回は楽しめました。
疑似家族というのは最近ありがちたのだが、こういうのが現代の理想、として描かれているのかも。
 自分の正体をオープンにしない。で、お
>>続きを読む

青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない(2023年製作の映画)

3.9

ヤングケアラー?とは違うのかもしれんけど、ほんとよくできた男子である。今回のパラレルワールド的な設定においても、冷静な対応としか言いようがない。親子関係にしても、恋人、友人関係にしても、かれこれプレッ>>続きを読む

ほかげ(2023年製作の映画)

4.1

あれ?何か既視感、と思ったら、ゴジラ-1.0と同じような設定(復員兵・孤児・寡婦?の共同生活)からスタートするので驚き。全然方向性の違う作品なので論じ比べるものでもなかろう。が、設定というか、世界観だ>>続きを読む

マーベルズ(2023年製作の映画)

3.9

子の虚構世界におけるお約束、というのがあるのだろうけれど、その辺が一見参加者にはちょっと遠い感じである。日本における美少女戦士は漫画サブカル界でむしろ歴史をもっているが、米国由来の女性戦士はちょっとキ>>続きを読む

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.0

なるほど、そうだったのか。・・・・水木の漫画を詳しく読んだわけでもない自分としては、素直に納得。
ただ、ストーリーの枠組みが、先日観た「ミステリーという勿れ」と似ていいて、なんか混濁した。遺産相続難題
>>続きを読む

ナポレオン(2023年製作の映画)

3.9

世界史の復習になった。1700年代末のフランス革命から、1815年ワーテルローの戦いまで。長いというか短いというは、その間に何十万人の命が失われる血みどろの戦い。
レ・ミゼラブルの設定の少し前くらい。
>>続きを読む

翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~(2023年製作の映画)

3.9

 「アイデンティティ」に関する文章を読んでたところで、これを観た。なんか、すべてがあって、これって結構シビアなメタファーなんじゃないかと思ってしまった。
 アイデンティティっていうのは、自己と他者の境
>>続きを読む

火の鳥 エデンの花(2023年製作の映画)

4.2

原作の、虚構力というか、構想力というか、その大きさがちがうな、と感じる。この作品と原作をしっかり比較できているわけでもなく、手塚版の「火の鳥」全体、あるいは、アニメ化された他の部分等に詳しいわけではな>>続きを読む

インファナル・アフェア(2002年製作の映画)

4.1

いまや、すっかり中国の支配に屈してしまった香港の、墓標かとおもうような名作。

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.9

さすがのVFXで楽しめました。
ただ、ゴジラ映画としては、ゴジラが主人公になっていない感じでした。生き物、と想定されているのに、それがどんな生き物なのか、というところが希薄。
 対する人間の描き方も、
>>続きを読む

ゆとりですがなにか インターナショナル(2023年製作の映画)

3.9

楽しい映画でした。ゆとりv.s.Zの世代間意識というのも、はるか上の世代から見ると面白いものでした。クドカン自身は何世代と思っているのかな?

アナログ(2023年製作の映画)

4.0

主役お二人の作る魅力と原作のフィクション力、それぞれ充実していた。
「誰かが好きになるって、ほんとはこういうほうがいいんじゃないの?」とたけしがニヤッと笑っているような。・・・たしかに。つまり、「そん
>>続きを読む

(2023年製作の映画)

4.1

観るのが怖い気持ちがなくもなかったが、師が観るべきとおっしゃることもあり、、、結果として、観てよかったと。
 理性や知性で論じきることができない課題なのではないか。事件のあと、報道される「識者の言葉」
>>続きを読む

沈黙の艦隊(2023年製作の映画)

4.1

潜水艦映画に駄作なしと、どこかで聞いた。たしかに実写版は期待を裏切らず。でも、数年前の「空母いぶき」のインパクトの方が大きかったかも。原作を知らない故か? アニメは観終わっていないが、今回の実写版、健>>続きを読む

ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)

3.9

理屈の活劇、というところか。それはそれで気持ちよかった。事件の仕掛けについては、もう少しリアリティが欲しかったかも。でも、それほど不自然とまではなってなく、楽しめました。

アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

3.9

美術も素敵で、全体的に素敵な感性だなと思いました。なので、観ているときはいいのだけれど、後味として、なんでだろうと思うところも多数。まあ、題名をはじめ。
全体に、もう少し「辻褄」的なものが欲しいかな。
>>続きを読む

こんにちは、母さん(2023年製作の映画)

3.7

楽しく拝見したが、何かもう一つ味付けが、という気もした。日常生活の中で一生懸命やっててもつらいこと、たわいもないけれど幸福なこと、そんな小景を描くのは、この監督のお約束の味わい。それが物足りないと感じ>>続きを読む

リボルバー・リリー(2023年製作の映画)

4.0

大正、といっても震災後なのでほとんど昭和だが、この時代がいま共感されているのかもしれない。災害の後、という意味でなく戦争の前、ということだとしたら嫌なことだとは思うけれど。
 それは共感というより、む
>>続きを読む