杉咲花の演技に圧倒された。
子どもっぽい無邪気さと
危うさと女らしさといろんなものが共存している。
俺だけが守れるって言いたくなっちゃう魔力みたいな。
突然失踪した恋人が実は偽名だったみたいな話は珍しくない設定だが、その紐解き方が面白くて面白くて。
こんな前のめりで見ると思ってなかったよ。
登場人物も多いけど、市子をいろんな角度で追っているので、わかりやすい。
前もって重めのストーリーと予感していたのだがど、悲惨さだけが表面に出ていない不思議な感覚だった。
悪人として描いてしまいそうな人を、悪人一辺倒に描いていないというか。
人間らしいというか。
市子自身も母親も同級生もね。
この話をどう表現するのかすごく難しいけど、
市子の存在意義を考えると本当に胸が苦しくなる。
ただ過去にやったことや、幸せになってはいけないという葛藤の中で、市子はどうするのが正解なのか？
み終わった後も正解は出ない。
