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悪は存在しないのeurotrashgirlのレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
4.2
悪は存在しない
という主語ドデカタイトルに身を構えて、、、
何か不吉な事が起きるんじゃないかと予想できる空気の中淡々と物事が進み、ラストシーンで突如突き放され鈍器で殴られたような感覚に
なんともないフツーでリアルな会話を長尺で垂れ流し浮かんでくる人間たちの薄っぺらさや軽っぽっち
動物たちの動物としての眼差しや表情
そして見えてくる経済至上主義への叛逆や人間と自然との対立、人間と人間との対立
上流から下流へ、位置関係エネルギーがもたらす拗れ
共感性が高すぎるが故正義の反対は別の正義思考があるので事あるごとに「悪は存在しない」がチラつく、しかしそれすらも断定できず
もしかしてここで言う「悪」ってつまり土地や自然を社会においておいしい"モノ"(広義)として扱っていく消費していく側の、理屈や行動、位置関係に関しての、悪
そしてその点において「悪は存在しない」だったのかもしれない
とはいえ皺寄せのようにガタガタと崩れていくラスト,「バランス」とは一体何だったのだろうか
私って一体どっち側なんだろうどっち側であるべきなんだろう。どっち側もこっち側もないけれど確かにここに対立関係が生まれ広く認識される今、問い続けるべき自然の摂理、大きな問題があることは確かですやなぁ
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