という事で観てまいりました、時代が生んだ最重要映画作家の内の一人、濱口竜介最新作「胸騒ぎ」。
とでも言えばいいのだろうか。
ていう。
いやさそれと比べるなら決められた結末に向かう為の展開、即ちいわゆる突っ込みどころが不自然ではない分、こっちの方が面白かったすけどね。
いや面白い、て言っちゃいましたけどね、時代が生んだ最重要映画作家様の作品に対して。
あれは岡田将生以外よく分かんねえしなにはセオリー外した演出が得意気でうるせえしそれも魂のない人形みたいな人物造形が気色悪いしで以て好きになれない作家だった訳ですけれども。
それ味じゃないですよね、で吹き出しちゃったもの、ならばもう面白いって言う他ねえじゃん。
ていう。
映像と合ってんだか分かんない劇伴の妙ちきりんな使い方も、不自然なポーズのまま静止した子どもたちを横スクロールで捉えるなどの変なショットも、これでもかの長回しも編集のリズムも。
違和感の撒き散らし具合も。
ガクテンソク奥田の突っ込みみたいに須く絶妙、嵌まってるように感じちゃったんですよね。
物語だったかどうかで言うなら俺はこれは違うと主張したいところですけれども。
金髪の彼の、自らの生活の場を蔑ろにしようとする舐め腐った態度の奴らに対する反感剥き出しの言動がまるでオアシスですし。
説明会と、社内会議と車内の様子と、その辺りの場面は何度も繰り返し観たくなるようなものでしたものね、と。