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52ヘルツのクジラたちのエスのレビュー・感想・評価

52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)
4.5
虐待に義父の介護
母親に搾取され続けた
過去を持つ主人公キコ(杉咲花)が
虐待を受ける話せない少年との
出会いとともに
かつて自身を救ってくれた
男性アン(志尊淳)との日々を
思い起こしていくというもの

原作は未読

52ヘルツのクジラとは…
他の鯨が聞き取れない
高い周波数で鳴く
世界で一頭だけのクジラのことで
自分の鳴き声は
他の仲間には届かず
世界で一番孤独だと言われている

親からの虐待や
トランスジェンダーの苦悩
声なき声の心の叫びを
52ヘルツのクジラと重ね
キコやアン、少年の
声なき叫びを映し出していく

キコの心の叫びをアン救い
少年の心叫びをキコが
救っていくけど

キコの幸せを願う
アンの心の声の行方には
胸を抉られた

児童虐待、ジェンダー問題
DVといった社会問題を
絡ませたストーリーは
作品の中だけの問題ではないと
突きつけてくる


アンがキコに話す
「魂の番(つがい)」という
言葉がとても印象的でした

目が腫れるくらい泣いた
エス

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