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アイアンクローのfmのレビュー・感想・評価

アイアンクロー(2023年製作の映画)
3.0
私は闘魂三銃士、天コジ、永田、ライガー、佐々木健介などが活躍していた頃の新日本プロレスをよく見ていた。それ以前以後はわからない。
ましてやアメリカのプロレスについては無知である。

「アイアンクロー」という地味技がフィニッシュ・ホールドとして機能していた時代の話だからか、この映画自体、全体的に地味。
マッチョの悲哀、家父長制の弊害、薬物依存などの普遍的社会問題にスポットを当てているものの、慎重かつ情緒的な語り口のため、緩急がたりない。
『ファイティング・ファミリー』のような茶目っ気がほしいところ。
このような、先行きがわかっている話に130分の長さは必要だろうか。

とはいえ、手堅い作りの賜物として一定のクオリティは保たれており、グッとくるシーンはいくつかある。
舞台裏のリック・フレアーは必見。

余談。
リリー・ジェームズ出演作を観たのは『ベイビー・ドライバー』『イエスタデイ』『きっと、それは愛じゃない』に続いて4作目なのだが、毎度似たような役。
理想の彼女役ばかり当てられている印象。
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