あおみどろ

アイアンクローのあおみどろのレビュー・感想・評価

アイアンクロー(2023年製作の映画)
4.0
まず感じたのが役者の身体作りが凄まじい。リングで戦う様は『ロッキー』さながら勇ましく、その巨躯から繰り出される技の数々はすべからず痛そうだ………しかしそれがまたカッコイイのなんの。プロレス映画としても楽しめるとは中々に贅沢ではある。

「呪われた一族」とはどういうこっちゃと思いもしたが………これは確かにそう言わざるを得ない。しかもこれがフィクションではなく実際に起きた話なんだから恐ろしい。誰よりも兄弟を愛していたケビンが不憫でならない………今は幸せに暮らしているそうで何よりだが。

「呪われた」とは、純粋に不幸が続いたという意味に加えて、「一家でプロレス界の頂点に立つ」という「執念」にも似た「夢」、即ち「呪い」という意味もあったかなと思ったり。プロレスに執着しすぎたからこそ、家族全員が不幸に見舞われてしまった訳だし………そんな夢を家族全員に強制してしまった父親含め、つくづく頭から爪先まで呪われた家族である。
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