ゆんぶりっく

稀人(まれびと)のゆんぶりっくのレビュー・感想・評価

稀人(まれびと)(2004年製作の映画)
2.6
監督:清水崇 脚本: 小中千昭 主演:塚本晋也という豪華なキャストで送る超難解映画。
“本当の恐怖”に取り憑かれた男が東京の地下に広がる空間(作中では恐怖の山脈と呼んでおりモロラブクラフト)で謎の少女と出会い飼育していく中で正気を失っていくという話。

全体的に不気味で雰囲気抜群なんですがイマイチ脚本がよく分からん…

新宿の真下には知られざる地下道が張り巡らされており、そこには人ならざる存在が生息しているというオカルトチックな設定は大変好みですし、狂気を孕んだ塚本晋也の虚な表情や狂気に侵食されていく自身の内面を淡々と語っていくナレーションを含め作品全体の雰囲気は良いんですよ。

すりガラス越しに映る虚な女の姿。
窓を覗き込む人影。
などお手本のようなJホラー表現もちょいちょいあってテンションも上がります。

しかし後半で明かされるFの正体により、「て事は今まで画面上に映っていた全ては何かの暗喩なのか?象徴なのか?」と考え始めるとワケ分かんなくなります。
しかもあれだけ追い求めていた“本当の恐怖”とやらはどーなっちゃったの?という感じのラストで消化不良。

うーむ。まだ私には早かったのでしょうか??
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