トムヤムの三十郎

テイラー・スウィフト:THE ERAS TOURのトムヤムの三十郎のレビュー・感想・評価

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テイラーに思入れがあるわけではない。

と思い込んでいたのだけれど、「We are ever ever〜」のイントロを引いただけでちょっとだけクラスの市民権を得ることができた時代に中学時代を過ごし、EDM期には距離を置きつつも、パンデミックを経て『folklore』~『evermore』 でまた興味を取り戻した今日までーーそれはちょうど学生時代に重なるーー、好きであろうと嫌いであろうと我々の時代のポップの女王として、やっぱりなり続けていた音楽なので、その長大でキャリア総括的ステージでは、それもやるのか!的な興奮まで感じることができたし、その音楽たちがなっていた当時の自分の人生の思い出を振り返ることができるくらいには、しみじみとしてしまった。

たとえば、中学時代に口ずらさんでいた「22」の年はとっくに去年に過ごしてしまったという時の流れを感じつつ。

とはいえ、「indie record that’s much cooler than mine」を聴いてた厨二キッズであったことにはやはり申し訳なさを感じつつも、それでもIndie に歩み寄りを見せた彼女の器の広さには頭が上がらないです。

数万人の(ひいては世界中の何百万という)観客の視線を一手に引き受け、ステージに立つこと。こういう瞬間に自分の涙腺が緩むのは、最近感じていること。


Evermore→Reputation の変化の大きさがかなり良い。森の黄色いワンピースを着た少女から、蛇に纏われた姿で登場するその変化。
いや、来日公演行く人羨ましいですね。
でも、この映画マジで全部やるので本当に満足度は高いので、行けるなら行ったほうがいい。

ビリーの時もそうだったけど、ちゃんと踊ってる人いたのも良かった。

「IMAXって普通のと何が違うの〜?」
「んー、臨場感?」
という決して間違ってないカップルの会話もとてもよかった。臨場感という曖昧だけどそれでしか表せない何か。いや、表せるはずなんだけど、「臨場感」という言葉の便利さに丸投げしてる感じ。笑。