T太郎

噂のモーガン夫妻のT太郎のレビュー・感想・評価

噂のモーガン夫妻(2009年製作の映画)
3.4
845
コメディだ。
最近観た「刑事ジョン・ブック」のコメディ版といった風情である。

ポールとメリルのモーガン夫婦の物語だ。
あの噂のモーガン夫妻だ。
(どの?)
お互いニューヨークでバリバリ働いているのだが、ポールの浮気が原因で別居中である。

ポールはよりを戻したい。
メリルは彼を信じておらず冷淡な態度をとってしまう。
そんな関係だ。

ある日、二人は殺人現場の目撃者となってしまう。
犯人の顔をしっかり見てしまうし、己の顔もしっかり見られてしまうのだ。

どうやら奴はプロの殺し屋らしい。
モーガン夫妻は命を狙われるはめに。

そこで二人は”レイ“という小さな田舎町に身を隠す事になるのだ。
警察による証人保護である。

だが、本人たちは嫌々だ。
なんせニューヨーカーなのだ。
都会暮らしが身に染み付いている。

このレイという町での様々な出来事がこの物語のメインメニューだ。
ニューヨーカーである彼らがこの田舎町でどう変わっていくのか。
ここが一つの見どころだろう。

日本に当てはめれば、東京から滋賀の信楽あたりに来たと言えようか。
信楽は風光明媚な素晴らしい町だ。

しかし、なんか腹が立つ。
勝手に例えておいて申し訳ないが、腹が立ってきた。

私は常々、東京基準の風潮にご立腹なのだ。
テレビの天気予報など東京の予報を長々と放送しているが、全く興味がないのである、こちとら。

東京の人が言う“地方”という言い方も嫌いだし、東京の美味しいお店などにも全然興味がないのである。

広大な土地を表現するのに、東京ドーム何個分とか言われても、読売ファンでない私には全くピンとこないのだ。

言いたい事は他にも山ほどあるが、今日はこのへんにしておこう。

誤解なきよう申し添えておくが、私は東京や東京都民の方々が嫌いな訳ではない。
仕事の関係で東京に住んでいた事もあるのだ。

ただ、すべからく東京中心に考える風潮が腹立たしいのである。

滋賀県民から見たら東京も一地方なのである。

滋賀県民の皆さん。
どうですか。
言ってやりましたぜ。

ちなみに私は兵庫県民ですけどね。
(余計なお世話感が今世紀最大やね)

という訳でこの作品だ。
滋賀での生活にしだいに馴染んでいくモーガン夫妻とそれを受け入れていく滋賀県民との交流が実にいい。

最初はあれほど嫌がっていたのに。

最後は殺し屋の襲撃に合うも滋賀県民の協力により、これを撃退するのであった。
めでたし、めでたし、なのだ。

ポール役はヒュー・グラントだ。
いつものヒュー・グラントだ。
つまり、お気楽に楽しめるロマンチックコメディという事だ。
殺し屋との戦いはあるが、全然安心できる物語である。
大いに笑っていただきたい。

メリル役はサラ・ジェシカ・パーカーだ。
今まであまり魅力を感じた事がない女優さんだったのだが、この作品ではとても可愛らしく感じた。

私も彼女の良さが分かるお年頃になったのだろう。

私の成長に拍手だ。
滋賀県民とともに。
T太郎

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