やお

毒娘のやおのレビュー・感想・評価

毒娘(2024年製作の映画)
3.8
「ミスミソウ」や「許された子供達」で同じの内藤監督の最新作!ずっと楽しみにしていたので見に行きました!

まあ正直な感想としては自分好みで内藤節がすごかった作品ではありましたが、それと同時に思っていたのと違うなと思いました。ホラーやスリラーものを期待してたり、R15なのを期待して見ていると拍子抜けすると思います。題名にもなってる毒娘ことちーちゃんって話よりも主人公達の複雑な家族ドラマって感じの映画でした。

複雑な家族ドラマは主なストーリーとなっており、一見幸せそうな家族でしたが、表面上では仕事もできイケメンで家族想いなお父さんでも裏ではモラハラDV何とかも自分のものとしてしまう家族を自分のものとように扱う父親に支配されて何もかも顔を伺いながら生活している主人公と娘で主人公は子連れと再婚し、家族が壊れないように旦那の意見を聞いて自分も閉じてしまっている
自分のやりたいこと言いたいことが言えないもの苦しさや不快感そしてリアル感がすごい伝わってくる演出で最高でした。特に美味しそうなプリンを写真を撮って満足して味合うことなく適当に食べたりしてる所がリアルすぎて気持ち悪かったです。

娘とちーちゃんは家庭環境で歪んでしまった被害者で確かに万引き、人殺し、暴行など擁護できませんが、思春期で複雑な感情の時期にあの親ならそうなると思い悲しくなりました。途中の二人が仲良くお菓子食べたりしてるシーンは微笑ましかったし、最後親友となりちーちゃんと同化するシーンは最高でした。
ちーちゃんのビジュアル設定◎

警察の無能さやちーちゃんの親のヤバさ、そして父親の無自覚なモラハラ支配がとても気持ち悪く描いていてこれぞ内藤だなって感心して見ていました。
「自由に生きようと「それで本当にいいの?」ってセリフが刺さります。
やお

やお