実話ベース。
毎年春に行われるオックスフォード対ケンブリッジのボートレースの話をたまに聞くくらいで、この競技についてはあまりよく知らなかったのだけれど、この映画を見て、漕手が素人でもコックス(舵手)の采配でかなりの奇跡が起こせるのだなと思った。
最後のクライマックスにブーストかけるためにネガティブなネタをポロポロ出してくるのはスポーツ映画の王道というか。ただ、第三帝国下のベルリンオリンピックは初見。あの卍は久々に見た。ヒットラー総督はかなりのそっくりさん。
以下、ネタバレ
最後、伝統のあるドイツ、イタリア、イギリスが圧倒するだろうと思われたボート競技で、米国、それもほぼ素人から育てた元二軍のワシントン大学のチームが大勝利。しかも予選で最高タイムを出したのに、主催国ドイツのルールでそれが考慮されず、一番不利なレーンを与えられ、スタートの声が聞こえず出だしで一艇分で遅れてるのに。すごくないですか!でも、なんで私はあんまり感動してないんだろう。
思うに、エイトと同じでコックスの手腕がそこに出てしまったのかも。この映画のコックスは、ジョージ・クルーニー。丁寧に史実を追ったのかもしれないけど、ぽいぽい投げ込まれた小ネタが回収されないから、都合のよさが先にたって、観ている側はあれ?なんで?と疑問を抱いたまま結果を見せられたので気持ちが置いて行かれた。
とはいえ、子供と一緒にみるなら、出自にかかわらず努力で結果を出すことが可能だと夢を持たせることが出来るからいい映画かもしれない。